これはトモコさんがティーンの頃のお話。
高校生だったトモコさんは電車通学をしていました。
ある朝いつものように友達と電車に乗っていると、イチャイチャにゃんにゃんしている高校生のカップルが。
ちょっとガラのよろしくない彼氏の方は、時代を反映したリーゼントでした。
とある駅に着き、カップルの彼女の方が電車を降りました。
リーゼントの彼はドアの間際で彼女へしつこくにゃんにゃんしていました。
プシュー
ドアが閉まり、電車が発車しました。
・・・ん?
そこで何かに気づいたトモコさん。
えっ!?
まさか?!!
リーゼントドアに挟まってるやん!!!!
そうです、彼氏の立派なリーゼントは、がっちりドアに挟まれ、身動きできない状態になっていました。
お箸が転がっても面白いと言われる女子高生時代のトモコさん、その緊急事態に我慢できるはずがありません。
プーーーークスクス見て見てアレ挟まってるで!うっわ外までちょっと髪はみ出してるやん!!あーやべマジウケルんすけど!!
友達と抑えきれないヒソヒソ声でゲラゲラ笑っていると、当然リーゼント君も気づき、ギロリとトモコさんを睨みました。(※挟まってるので動けません)
そして過ごすこと何駅か。
逆方向のドアが開くいたたまれない時間もなんとかやり過ごし、ようやく目の前のドアが開いてついに彼のリーゼントは解放されました。
おめでとう!!!
しかしそれを見たトモコさん。
また友達とプークスクス。
見ってーーー!アレ!前髪!真ん中へっこんでひょうたんみたいになってるやん!あーやべマジ無理!超ウケルんすけど!!
ここまで馬鹿にされたリーゼント少年、ビーバップ世代の申し子・ヤンキーの端くれとしてさすがに黙ってはいられません。
舌打ちとともにトモコさんを睨むと、彼はおもむろに手をポケットへ。
もしや何か凶器を!?
彼が取り出したのは・・・笛。
えっ、笛!?
体育の先生とかがよく吹いてるような笛!
ピーーーーーーーー!!!!
抗議のためか、なんなのか。
彼は怒りを込めて全力で笛を吹き鳴らし、電車内に甲高い音が鳴り響きましたとさ。
はい。
いみふ。
※このお話、2007年に主任が書かれたものとかぶっていたそうでございます。ふふ。